新年の挨拶は「おめでとうございます」から始まるのが一般的ですが、今年は「おめでとう」とは言えない状況です。元日の夕刻に最大震度7の能登半島地震が発生、2日には羽田空港で飛行機の衝突事故が起き「今年はどんな年になるのだろう?」と思われた方も多いのではないでしょうか。例年にも増して用心が必要だと感じます。今回の地震で当社の社員および関係者に怪我等の報告がなかったことは不幸中の幸いでしたが、テレビや新聞等では時間とともに悲惨な被害状況が明らかになり、亡くなられた方も増えています。能登の方々の大変さが、近いからこそ、ひしひしと伝わってきます。地震の少ない富山県においても、氷見や伏木などで大きな被害がありました。改めて被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
私も元日の地震からその対応と後片付けに追われ、お正月モードは一掃されました。そんな中、嬉しかったことがあります。3日の朝、得意先から私の携帯電話に連絡があり「元日の地震で展示場の大きなガラスが割れ、寺崎工業に緊急の対応をお願いしたところ、翌日早々に来られてガラスを撤去した後シートを張っていただいた。迅速で丁寧な対応、ありがとうございました。」と感謝の言葉をいただきました。
ほかにも地震発生後、得意先や事務所を見回ってくれた社員、現場パトロールに出てくれた社員、関連の介護施設ケアホームみどりの被害復旧を手伝ってくれた社員たちの自発的な行動には本当に感謝しています。今もなお余震が続いていますが、今回の能登半島地震の対応で得た教訓を、会社でも家庭でもしっかりと活かしていかなければならないと考えます。
さて、昨年は建設資材の高騰で一時的に建設投資は減退したように感じましたが、コロナ明けでの建設需要の拡大が少しずつ感じられるようになりました。我々の仕事はフェイスtoフェイスの対応が求められます。私は「情報は動いた量に比例する」と考えています。今年、営業は設計事務所や得意先への訪問を増やし、現場においても得意先をはじめ協力会社の方々との接触を増やしていきたいと思います。寺崎工業の姿勢を語り、多くの「寺崎工業ファン」をつくりたいです。
今年も建設資材の値上げが予想され、資材不足や納期遅れも心配されます。また大阪万博の建設が最盛期を迎えます。そして今回の能登半島地震、建設業界にどのような影響を及ぼすのか、いろいろと情報を集めながらしっかりと対応していきたいと思っています。
「一番強いもの、一番賢いものが生き残るのではなく、機敏に変化できたものこそ生き残る」ダーウィンの進化論の言葉ですが、今年101年を迎えた当社も「変化」してきたからこそ生き残ってきたといえます。これからも昨日より今日、今日より明日、日々会社を進化させていきます。機敏に変化できるのが中小企業の良さだと考えます。
「いい年とは、会社の利益を皆さんに還元でき、皆さんとその家族が元気に過ごせる年」といつも私は社員に言っています。全社員で努力していい年にしたいと思います。