先日、母校の同期会が横須賀で開催されました。陸上自衛隊「少年工科学校」。現在は「高等工科学校」に名称変更していますが、別名「自衛隊生徒」。私の原点がここにあります。52年前の昭和46年に中学卒業後、17期生として入隊と入校、今は存在しない階級「3等陸士」としてスタートしました。当時は4年制で入校500名に対して卒業したのは400名余り、決して楽な学校ではありません。しかし、この4年間で経験したことは一生の宝です。今回は全国から、髪の毛が薄くなったり白くなったりした、ぽっこりお腹の約100名の同期が集まって呑み、語り、校歌を歌いました。翌日には学校見学もしてきました。
10年ほど前、幹部自衛官になった同期と呑んでいる時に「優秀な人材を輩出しているのに何で学校名を変えるのか。」と文句を言ったことがあります。それに対し同期はさらりと答えました。「組織は時代と共に変わるべき、国を守る組織だからこそ変化していかねばならない。」私はこの言葉を聞いて、酒の酔いが冷めていったことを覚えています。
高等工科学校はまた大きく変わろうとしています。現在1学年320名余りの生徒数を増員して、卒業後は陸上自衛隊のほか海上・航空自衛隊にも進むことになり、男女共学にもなります。はつらつとした高等工科学校の卒業生を欲しいのは陸・海・空とも同じだと思います。しかし同じ自衛官でも私は気質の違いを感じます。男女共学についても賛否両論ありますが、「国を守る」ためには陸上自衛隊だけのことを考えていてもダメなのかもしれません。「組織は時代と共に変わるべき」。卒業生が連携し、陸・海・空の部隊を支える自衛官として新しい「自衛隊生徒」制度を作ってもらいたいと思います。
会社も「日々新た」。昨日から今日、今日から明日へと変化していかねばなりません。同じ仕事の繰り返しでは進化はありません。「昔からこの方法でやっているから」というのではなく、変化を恐れずに進化し続けていきたいと考えます。
話は戻って、母校のことで心配なのは校歌の中の「我等は少年自衛隊」という歌詞、共学になったらどうなるのやら?