大河ドラマ「どうする家康」も佳境を迎えています。小国・三河で生まれ、大国の織田家・今川家のもとで人質として過ごしたのち、熾烈な戦国時代の中、いろいろと迷いながらも決断を下し、家臣団とともに成長していく家康の姿に共感しながら観ています。悩みと不安の人質時代、信長との連合軍の時代、秀吉の安土桃山時代、補佐役から天下統一までの時代。純粋な若者から一癖も二癖もある「狸おやじ」へと変わっていく家康役の松本潤さん、話し方や仕草まで上手く表現できており感心しています。最近の放送では天下人としてのおおらかさとわがままさも感じさせる内容になっています。12月の終わりをどのように迎えるのか楽しみです。
戦国乱世の時代、利害や宗教に翻弄されながらも小さな家臣団をまとめ、周りの武将を味方にしていく姿は、現在の会社という組織をまとめ、周りに自社のファンをつくることに通じるものがたくさんあると思います。その一つに相手の顔を見て話をすることの大切さがあると考えます。また私は褒める時は大勢の前で、指導する時は一対一でということも常に心掛けています。
そして「狸おやじ」。さまざまな経験を積むことで得た知恵を生かし、状況に応じて柔軟に事を進める。時には一歩引いて状況を見つめ、冷静に判断する。発する言葉には重みがあり将来を見通す力もあり、会う人たちを委縮させたものと思います。その一方で優しさも兼ね備えていたことでしょう。
私はそんな「狸おやじ」に憧れます。私の性格からすると、思い立ったらすぐに「自ら動く」ことが多いのですが、最近は一歩立ち止まって冷静に考えてみることも必要だと思っています。まだまだ修行が足りません。